前回の在庫管理表は、以下ようなものでした。
入出庫表にデータを入力すると、在庫一覧表の現在庫数が自動的に更新される。
例えば、Aという商品が本日10個出庫されたとします。このことを入出庫表にデータ入力するだけで、在庫一覧表の現在庫数が自動的に-10少ない数字に更新されるというものです。
↓
(今回の改善点)
前回の在庫表では、現在庫数(入庫数 - 出庫数)のみを表示していましたが、それだけでは真の在庫状況は理解できません。
*在庫状況をより詳細に表示するために以下の項目を入出庫表に追加しました。
(画像をクリックすると大きく鮮明になります)
・発注数とは仕入先に注文をしたが、まだ納期等の関係で入庫されていない(入庫予約)状態にある品物の数量。
受注によって引当された在庫はいうならばロックオン状態ですので、それを別の受注に使用できません(緊急の場合を除いて・・・)。ですから、従前の現在庫とこの度設定する在庫を区分します。
また、以前の入出庫表では発注状態(発注しているかどうか)を表示する欄がなく、二重発注する可能性がありました。
これら2項目を追加することで、入出庫の前段階も理解できます。
*在庫一覧表の方にも、新たに項目を設定します。
・有効在庫数=現在庫数 - 引当数 (実際に使用可能な在庫数)
・有効残数=(現在庫数+発注数) - 引当数 (発注の要否に必要)
(画像をクリックすると大きく鮮明になります)
上の画像で、表の6行目商品コード:B003商品番号:B-3000-666の欄を見てください。
現在庫数15となっているので、15全部使用できるかというそれはできません。引当(受注)が10あり、実際に使用できる在庫数は5となります。つまりこれが有効在庫数なのです。
商品の発注においてもそうです。現在庫数の増減だけで管理していたものが、新たなファクターである有効残数で行うことにより発注のタイミングが正確なものとなります。
もう一度、表の6行目商品コード:B003商品番号:B-3000-666の欄を見てください。
現在庫数15となっていて発注点も10なので、発注する必要ありません。ところが引当数が10で、有効な数量は5しかありません。このタイミングで発注となります。
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(引当数の条件配列)
=DSUM(入出庫表!$C$7:$M$100,入出庫表!$K$7,$P$7:$P$8)
引当数の設定は、前回の在庫管理表作成のページでもお話したように、関数DSUMで行います。
DSUM(全データの範囲、集計するフィールド(ここでは引当数)の番号か文字列、条件配列)
条件配列:商品コード、A001 (上記画像参照)
*発注数の設定方法
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(発注数の条件配列)
=DSUM(入出庫表!$C$7:$M$100,入出庫表!$L$7,$R$7:$R$8)
DSUM(全データの範囲、集計するフィールド(ここでは発注数)の番号か文字列、条件配列)
条件配列:商品コード、A003 (上記画像参照)
*入出庫処理
◎入庫処理
商品が発注 → 入荷したときは、発注数の欄をゼロ(又は空欄)にして、入庫数の欄に数字を入力します。例えば発注数10の商品が入荷した場合は、発注数欄の10をゼロ(又は空欄)にして、代わりに入庫数の欄に10を入れます(下記画像参照)。
◎出庫処理
商品が引当 → 出荷したときは、引当数の欄をゼロ(又は空欄)にして、出庫数の欄に数字を入力します。例えば引当数5の商品が出荷した場合は、引当数欄の5をゼロ(又は空欄)にして、代わりに出庫数の欄に5を入れます(下記画像参照)。
(注)商品が入出庫した後に受注日や発注日が知りたい場合は、備考欄に何月何日受注・発注と記入されではいかがでしょうか。
何故このような複雑なシステムを作成するかというと、その日に発注した商品が即入荷されて、即日すべて出荷されるなら、入荷数と出荷数さえ管理するればこと足ります。ことろが、実際は商品の入荷には納期がかかるものがあります。また受注においても、納入先の事情(計画)というものがあって納入日を指定してきます(どの会社も最小限の在庫数で対応しています)。それでこのようなもの作成しました。
最後に、このページのサンプルをGoogleのテンプレートギャラリーに公開しました(もちろん無料です!!)。
[テンプレートギャラリー]-[公開テンプレート]から検索「zaiko2」で表示されます。
この下のアドレスをクリックして下さい。
(参考HP)
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